多頭飼い向けのおすすめドッグフード5選|15種類の餌を比較・検証!

複数の愛犬たちを多頭飼いしている場合、普段与えるドッグフードの品質と価格のバランスが悩みどころになってくると思います。

また、年齢が離れていたり、犬種(サイズ)が違うからという理由で、別々のフードを与えている方もいるでしょう。

この記事では、多頭飼いしている際のドッグフードの選び方や、多頭飼い向けのおすすめドッグフードをまとめているので、ぜひ愛犬のフード選びの参考にしてみてください。

多頭飼いしている際のドッグフードの選び方

それではまずは、多頭飼いしている際のドッグフードの選び方について見ていきましょう。

主原料として肉・魚が使われているか

最初に確認しておきたいのは、主原料として肉・魚が使われているかです。

肉食傾向の雑食である犬にとって、肉・魚から摂り入れられる動物性タンパク質は大切な栄養素です。

その一方で、販売価格が安くなるにつれ、肉・魚の割合が減って穀物の割合が増える傾向にありますが、犬は穀物に含まれている炭水化物の消化吸収が得意ではありません。

そして、穀物の割合が多い低タンパク・高炭水化物のフードは、下痢や吐き戻しの原因になりえます。

 

このことから、多頭飼いしている場合でも特別な事情がない限りは、主原料として肉・魚が主原料として使われている高タンパクなフードを選んであげることをおすすめしています。

原材料一覧には使われている割合が多い順に記載されているので、先頭に鶏肉や白身魚などの動物性原材料が記載されていれば、主原料として肉・魚が使われているフードということになります。

不明瞭な原材料が使われていないか

次に確認しておきたいのは、品質・内容が不明瞭な原材料が使われていないかどうかです。

例えば、“ミートミール”“家禽ミール”といった動物性原材料が使われているフードがありますが、これだけでは具体的に何の動物の肉が使われているのかが分かりません。

また、人用の食肉としては出回らない“4Dミール”が使われている可能性も否定できません。

 

対照的に、品質面にこだわりを持って作られているフードの場合は、“新鮮鶏肉”や”生サーモン”といったように原材料が明記されており、「人間でも食べられる品質の原材料を使用」といったような補足がされていることがほとんどです。

ただ、”◯◯ミール”という動物性原材料が使われているフードでも、公式サイトやパッケージに品質や内容について補足されていることがあるので、メーカーが公開している情報にはできる限り目を通しておきましょう。

不要な添加物が使われていないか

そのほかには、不要な添加物が使われていないかも確認しておくべきです。

人工の酸化防止剤・着色料が使われているフードは少なくありませんが、これらの人工添加物がアレルギーや涙やけの原因になることがあります。

BHA・BHT・没食子酸プロピルといった人工の酸化防止剤については、フードの酸化を抑える目的で添加されるものの、ミックストコフェロール・ローズマリー抽出物といった天然由来のもので代用することもできます。

 

着色料はフードの見た目を良くする目的で添加されますが、そもそもの問題として犬は食べ物の見た目ではなく香りで良し悪しを判断しています。

そのため、犬目線で考えれば人工のもの、天然由来のものにかかわらず、着色料を使ってまでフードに色味をつける意味はありません。

また、食いつきを良くする目的で人工の香料が添加されているフードもありますが、品質面をウリにしているプレミアムフードの多くは、香料に頼らず原材料そのものの香りを活かして風味が整えられています。

愛犬たちの年齢・サイズに合っているか

多頭飼いしている場合には、愛犬たちそれぞれの年齢・サイズに合ったフードを選ぶことも重要です。

一例を挙げると、歳の離れた愛犬たちを飼っている場合には子犬用と成犬用を、小型犬と大型犬の愛犬たちを飼っている場合には小型犬用と大型犬用と、といった選び方が考えられます。

ただ、基本的にドッグフードは同一商品をセットで買ったり、内容量が多くなるほどグラムあたりの価格が安くなる傾向にあるので、フードを別々に分けて購入するのはコスパが悪いです。

そんな時には、犬種や年齢を問わない全犬種・全年齢対応のドッグフードを購入するのがおすすめです。

 

全犬種・全年齢対応フードを選ぶにあたっての注意点は、愛犬によっては粒サイズが大きくて食べづらい可能性があり、ぬるま湯で粒をふやかしたり砕いてから与える必要があることです。

その逆に、粒が小さくて食べづらい可能性や体質に合わない可能性も考えられるので、愛犬たちそれぞれの好みやアレルギーの有無を把握しておくことが大切になります。

まとめ買い割引や大容量サイズがあるか

直前の項目で触れましたが、多頭飼いしている場合はまとめ買い割引や大容量サイズがあるフードを選んだ方がコスパがいいです。

まとめ買い割引と言っても、一度にたくさん買うほど割引率が上がるフードもあれば、定期コースを導入していて継続回数に応じて割引率が優遇されるフードなど様々です。

また、大容量サイズしか販売していないフードもあれば、数食分のお試しサイズも販売しているフードもあり、少量サイズを販売しているフードは愛犬たちの好みに合っているかを判断する際に便利です。

多頭飼い向けで評判のいいドッグフード15種

商品名 主原料 タンパク質 脂質 水分 カロリー
(100gあたり)
気がかりな原材料
アーテミス アガリクスI/S フレッシュチキン 24.0%以上 14.0%以上 10.0%以下 約358.9kcal
ネルソンズ チキン 28%以上 12%以上 10%以下 365.5kcal
エーワン(鹿肉) 鹿肉 32%以上 8%以上 10%以下 350kcal
カークランド(成犬用 ラム・ライス&ベジタブル) ラム 23.0%以上 14.0%以上 10.0%以下 約365kcal 香料
フィッシュ4ドッグ(ファイネスト オーシャンホワイトフィッシュ) オーシャンホワイトフィッシュ 23%以上 10%以上 10%以下 367.3kcal
ファインペッツ 鹿肉 27.1% 16.0% 8.0% 440kcal
アカナ(レッドミートレシピ) 乾燥ラム肉 29%以上 17%以上 12%以下 349.3kcal
いつものごちそう(成犬用 ビーフ味&レバー味&野菜味) 穀類 18.0%以上 6.5%以上 10.0%以下 約320kcal 〜等、動物性油脂、ビーフミール、ポークミール、チキンレバーパウダー
ADV plus(成犬用) ドライラム肉 28.00%以上 12.00%以上 10.00%以下 370.6kcal
C&R(プレミアムドッグ) ラム肉 20%以上 8%以上 10%以下 386kcal
ナチュラルバランス(スウィートポテト&ベニソンフォーミュラ) スウィートポテト 20.0%以上 10.0%以上 10.0%以下 334kcal
アートゥー(チキン) チキン 32% 18% 8% 401kcal
アルモネイチャー(中型犬用 チキン) 新鮮なチキン 25%以上 15%以上 9%以下 372.0kcal
キアオラ(ラム&サーモン) ラム生肉 30.0%以上 17.0%以上 10.0%以下 約387.4kcal
シュプレモ(成犬用) チキン(肉) 24.0%以上 15.0%以上 10.0%以下 365kcal タンパク加水分解物

多頭飼い向けで評判のいいドッグフード15種の主原料と主要な成分値、気がかりな原材料が使われていないかどうかを比較してみました。

それぞれの項目に目を通してみると、主原料として肉・魚が使われていないフードがあることや、タンパク質含有量に物足りなさを感じるフードがあることが分かります。

また、不明瞭な原材料が使われているフードもありました。

 

ちなみに、“動物性油脂”“タンパク加水分解物”に関しては、必ずしも避けた方がいいものというわけではありません。

ただ、ここで取り上げた動物性油脂については、具体的に何の動物の油が使われているのかと添加されている酸化防止剤の種類が分からないことが、タンパク加水分解物は製造工程の補足がされていないことが気になりました。

多頭飼い向けのおすすめドッグフード5選

これまでの内容を踏まえつつ、多頭飼い向けのおすすめドッグフードを5種類紹介します。

なお、販売価格や原材料については、調査した時点の情報を参考にしています。
(※2024年3月に公式サイトとAmazonで確認)

ネルソンズ

ネルソンズドッグフードのパッケージ(表面1)

通常購入時の価格 9,196円/5kg
定期購入時の価格
(1袋あたり)
1〜2袋:7,816円(15%オフ)
3袋以上:7,356円(20%オフ)
※合計金額に応じて割引率が変動
100gあたりの価格
(2袋を定期購入時)
約156円
1日あたりの餌代
(5kgの成犬を想定)
約164円
穀物 不使用
(グレインフリー)

ネルソンズは中型犬・大型犬向けに作られている、イギリス産のグレインフリー(穀物不使用)の全年齢対応フードです。

主原料として使われているチキンの割合が全体の半分を占めているほか、香料・着色料といった犬に必要のないものは一切使われておらず、人間ではなく犬目線で作られているドッグフードと言っていいでしょう。

それに加えて、肉類の中でアレルギーの原因になりやすい傾向にある牛肉と、豆類の中でアレルギーの原因になりやすい大豆が使われていないので、それらのタンパク源にアレルギーのある愛犬たちにも安心して与えられます。

主要な成分バランスに関しては、高タンパクかつ脂質とカロリーは標準的な範囲で、適度に運動をする愛犬たちの主食としてぴったりです。

 

ネルソンズの内容量は5kgの1種類だけですが、合計金額に応じて15〜20%オフの価格で購入できる定期コースが導入されており、グレインフリーのレシピを採用したドライフードの中では手に取りやすい価格帯に収まっています。

ただ、ネルソンズは粒サイズが大きめなので、口の小さな愛犬に与える場合には、食べやすいように砕いたりぬるま湯でふやかしてあげる必要があるかもしれません。

アカナ

アカナドッグフードのパッケージ画像(表面1)
※各項目は「レッドミートレシピ」のものです

価格/内容量 6,050円/2kg
14,080円/6kg
22,000円/11.4kg
100gあたりの価格
(2kgの販売価格を参照)
約303円
1日あたりの餌代
(5kgの成犬を想定)
約272円
穀物 オートグローツ、ホールオーツ
(グルテンフリー)

アカナは年齢や犬種(サイズ)、食の好みや飼育環境に合わせて、原材料の内容と成分バランスを調整したドッグフードを取り揃えています。

この記事で取り上げている「レッドミートレシピ」は、グルテンフリーのレシピを採用している全犬種・全年齢対応フードで、動物性原材料の割合が全体の約半分を占めている点はネルソンズと同じです。

もちろん、犬に不要な人工添加物は使われていませんし、厳選された良質な原材料で作られています。

また、レッドミートレシピには内容量が「2kg/6kg/11.4kg」の3種類があり、愛犬たちのサイズや飼育数に合わせて内容量を選べます。

 

なお、アカナの全犬種・全年齢対応フードの粒サイズはやや大きめですが、年齢別・犬種(サイズ)別フードについては、それぞれに合わせて粒サイズが調整されています。

それと、アカナには動物性タンパク源が1種類に限定されたグレインフリーフードもあり、複数のタンパク源にアレルギーのある愛犬たちにも対応しやすいことが強みです。

ファインペッツ

ファインペッツ(犬用)のイメージ画像
※各項目は「小粒」のものです

価格/内容量
(通常購入時)
3,803円/1.5kg
8,048円/4kg
15,991円/8kg
28,839円/16kg
※初回は1.5kgを20%オフの3,042円で購入可
価格/内容量
(定期購入時)
〜3,423円/1.5kg
〜7,244円/4kg
〜14,392円/8kg
〜25,956円/16kg
※注文回数に応じて10〜100%の割引が適用
100gあたりの価格
(1.5kgを定期購入時)
約228円
1日あたりの餌代
(5kgの成犬を想定)
約126円
穀物 オートミール、大麦、全粒米

人間でも食べられる良質な原材料で作られているだけでなく、動物性原材料の割合が全体の8割以上を占めているファインペッツ。

人工の酸化防止剤や防腐剤、着色料や着香料といった添加物も使われておらず、高タンパク・高脂質・高カロリーなドライフードになっています。

このような成分バランス上、育ち盛りの子犬や運動量が多い活発な成犬、食が細くてたくさんの量が食べられない成犬用フードとして特におすすめです。

そして、カロリーが高いことから給餌量が少なく、ここでピックアップした5種類のフードの中では、1日あたりの餌代が最も安いという結果になりました。

 

なお、この記事で取り上げているのは「小粒」ですが、中型犬・大型犬や噛みごたえのあるドライフードが好きな愛犬向けの「大粒」もあり、原材料の内容と成分値は全く同じです。

また、複数のサイズを取り揃えているだけでなく、割引価格で購入できる定期コースも導入されており、20回目は20%の割引、30回目は30%の割引といったように、節目の回数では割引率が優遇されます。
(※定期コースの基本の割引率は10%です)

アーテミス

アーテミス アガリクスI/Sのパッケージ画像(表面1)
※各項目は「アガリクス I/S」のものです

価格/内容量 2,420円/1kg
4,950円/3kg
8,580円/6.8kg
16,390円/13.6kg
100gあたりの価格
(3kgの販売価格を参照)
約165円
1日あたりの餌代
(5kgの成犬を想定)
約167円
穀物 大麦・玄米・オーツ麦・黍

アーテミスは先ほど紹介したアカナと同じように、原材料の内容と成分バランスの傾向が違う様々なドッグフードを取り揃えています。

ここで取り上げているのはフレッシュチキンが主原料かつ、小麦グルテンフリーのレシピを採用している全犬種・全年齢対応フードの「アガリクス I/S」で、タンパク質・脂質・カロリーは標準的な範囲になっています。

このことから、歳の離れた愛犬や活動量に差がある愛犬を多頭飼いしていても対応しやすいです。

 

また、ファインペッツと同じように複数の内容量を取り揃えているほか、「通常粒」と「小粒」といった2つの粒サイズもあります。

それと、アーテミスには高脂質・高カロリーなドライフードや、低脂質・低カロリーなフードもあるので、愛犬たちの食事量や活動量に合わせてフードを分けたいという場合にも向いています。

シュプレモ

シュプレモドッグフードのパッケージ画像(表面1)
※各項目は「成犬用」のものです

価格/内容量 3,359円/2kg
6,416円/4kg
10,791円/7.5kg
16,832円/13.5kg
100gあたりの価格
(2kgの販売価格を参照)
約168円
1日あたりの餌代
(5kgの成犬を想定)
約151円
穀物 モロコシ、大麦、オーツ麦、玄米、粗挽き米

ニュートロのシュプレモもアカナやアーテミスと同じように、原材料の内容と成分バランスを調整したドライフードを取り揃えていますが、シュプレモは主に(超)小型犬向けのラインナップが中心になっています。

この記事で取り上げた「成犬用」については、犬種を問わない全犬種対応フードで、小型犬1匹でも食べ切れる2kgサイズから大容量の13.5kgサイズまであります。

そして、主原料にはチキンを使用、余計な人工添加物は不使用、小麦グルテンフリーのレシピを採用といった要素を満たしており、主要な成分バランスについては、やや高脂質でタンパク質とカロリーは標準的な範囲です。

“タンパク加水分解物”の製造工程が不明瞭なことは気になりましたが、流通量の多さや手に取りやすい価格で販売されていることを評価してピックアップしました。

まとめ

ネルソンズドッグフードのパッケージ(表面2)

複数の愛犬たちを多頭飼いしている場合には、まとめ買い割引のあるフードや大容量サイズのあるフードを選んだ方がコスパがいいです。

ただ、フードによって原材料の内容は様々で、中には犬本来の食事内容に配慮されたフードとは言いづらいものや、犬にとって必要のない添加物が使われているフードもあります。

また、年齢や犬種(サイズ)の違う愛犬を多頭飼いしている場合、年齢と犬種を問わない全犬種・全年齢対応のものを選べばフードを分ける必要はありませんが、粒サイズやタンパク源の内容が合わない可能性も考えられます。

そのため、販売価格と内容量だけに注目するのではなく、原材料の内容や粒の大きさ・形状もきちんと確認しておくことをおすすめします。

 

ここまで読み進めたところで、もしもまだ愛犬たちのドッグフード選びに迷っているなら、まずはネルソンズをお試ししてみることをおすすめします。

当サイトが多頭飼い向けのドッグフードの中でも、ネルソンズをおすすめする理由は以下の通りです。

ネルソンズをおすすめする5つの理由
  • 良質なチキンの割合が全体の半分を占めている
  • 香料・着色料といった必要のないものは不使用
  • 穀物・牛肉・大豆不使用のドライフード
  • 高タンパクで脂質とカロリーは標準的な範囲
  • 程よい内容量かつ無理なく続けやすい販売価格

まず言えるのは、ネルソンズは良質なチキンの割合が全体の半分を占めており、犬にとって大切な栄養素である動物性タンパク質をしっかりと摂り入れられることです。

また、香料・着色料といった犬に必要のないものは一切使われておらず、穀物・牛肉・大豆不使用のレシピを採用していることから、それらのタンパク源にアレルギーのある愛犬たちにも安心して与えられます。

主要な成分バランスに関しては、高タンパクで脂質とカロリーは標準的な範囲になっており、適度に運動をする愛犬たちの主食として向いています。

 

それと、開封したドライフードはできるだけ早めに使い切りたいと考えている場合には、5kgという内容量は程よいサイズと言えますし、合計金額に応じて15〜20%の割引が適用される定期コースが導入されていることも評価できます。

ただ、中型犬・大型犬向けに作られているネルソンズは粒サイズが大きめなので、口の小さな愛犬に与える場合には、食べやすいように砕いたりぬるま湯でふやかしてから与える必要があるかもしれません。