「餌の消費量が多い大型犬の愛犬には、コスパがいいブリーダーパックのあるドッグフードを与えたい」、と考えている方も多いと思います。
また、メーカー（ブランド）によっては、”ブリーダーパック”という表記は使われていないものの、少量サイズと比べてグラムあたりの価格が安い、10kg以上の大容量サイズを販売していることもあります。
この記事では、大型犬の愛犬用としてブリーダーパック（大容量サイズ）を選ぶうえでのポイントと、大型犬におすすめのブリーダーパックをまとめているので、ぜひ愛犬のドッグフード選びの参考にしてみてください。
大型犬向けのブリーダーパックのドッグフードの選び方
大型犬の愛犬用として、ブリーダーパック（大容量サイズ）のドッグフードを選ぶにあたって、いくつか押さえておきたいポイントがあります。
順番に見ていきましょう！
主原料として動物性タンパク源が使われている
はじめに確認しておきたいことは、主原料として動物性タンパク源（肉・魚）が使われているかです。
ブリーダーパック（大容量サイズ）のドッグフードを購入しようと思っている方のほとんどは、少量サイズと比べて、抜群にコスパがいいことに魅力を感じていると思います。
ただ、激安と言っていい価格で販売されているドッグフードの多くには、動物性タンパク源よりも安く仕入れられる、小麦などの穀物が主原料として使われています。
その一方で、肉食傾向の雑食である犬は、穀物に含まれている炭水化物の消化吸収が得意ではなく、穀物の割合が多い低タンパク・高炭水化物のドッグフードは、下痢や吐き戻し、涙やけの原因になりえます。
このことから、大型犬の愛犬にブリーダーパックのドッグフードを選ぶにあたっては、主原料として動物性タンパク源が使われており、高タンパクなドッグフードを選んであげることをおすすめしています。
なお、原材料一覧には使用割合が多い順に記載されているので、最初にチキンやサーモンなどの肉・魚が記載されていれば、主原料として動物性タンパク源が使われているドッグフード、ということになります。
品質・内容が曖昧な原材料が使われていない
主原料とあわせて確認しておきたいことは、品質・内容が曖昧な原材料が使われていないかです。
例えば、原材料一覧に“家禽ミール”や“ミートミール”、“動物性油脂”と記載されていることがありますが、どれも具体的に何の動物の肉・油が使われているのかが分かりません。
そして、”◯◯ミール”という動物性原材料には、人用の食肉としては出回らない“4Dミール”が使われている可能性を、動物性油脂には酸化を抑える目的で、人工の酸化防止剤が使われている可能性を否定できません。
それに対して、品質面にこだわりを持って作られているドッグフードなら、“フレッシュチキン”や”生サーモン”といったように具体的な表記がされており、「人用の食品レベルの原材料を使用」といったような補足がされていることがほとんどです。
また、動物性油脂についても、”鶏脂（ミックストコフェロールで保存）”といったように、油の種類と酸化防止剤の種類が補足されているものもあります。
ただ、原材料一覧にここで取り上げたような記載がされていても、パッケージや公式サイトに品質・内容が補足されていることがあります。
そのため、メーカーが公開している情報には、できる限り目を通しておくことをおすすめします。
犬にとって必要のない添加物が使われていない
そのほかに確認しておきたいことは、犬にとって必要のない添加物が使われていないかです。
ドッグフードの中には、人工の着色料や人工の酸化防止剤が使われているものがありますが、それらの添加物がアレルギーや涙やけの原因になることがあります。
人工の着色料については、ドッグフードの見た目を良くする目的で添加されますが、そもそもの問題として、犬は食べ物の見た目では良し悪しを判断していません。
つまり、犬目線になって考えれば人工のもの、天然由来のものにかかわらず、着色料を使ってまでドッグフードに色味をつける意味はない、ということです。
人工の酸化防止剤は直前の項目で触れたように、酸化を抑える目的で添加されるものの、天然由来のものだけで代用することもできます。
なお、人工の酸化防止剤については、BHA・BHT・没食子酸プロピルといったものが、天然由来の酸化防止剤については、ミックストコフェロール・ローズマリー抽出物・クエン酸といったものが挙げられます。
粒サイズ・風味やパッケージの仕様を確認する
愛犬に合わない粒サイズ・風味のブリーダーパックを選んでしまった場合、大量に余ったフードを丸々捨ててしまうことになりかねないので、事前にしっかりと吟味することが重要です。
また、ブリーダーパックには開け口にジッパーが付いていなかったり、袋の中で小分け包装されていないことが多いので、パッケージの仕様も確認しておきましょう。
ドライフードの場合、開封してから1ヶ月を目安に使い切ることを前提にしつつ、できる範囲でジップロックなどに小分けして密閉保存したり、フードストッカーを活用するのがおすすめです。
なお、以下の記事では、大型犬のドッグフードの選び方を掘り下げて解説しているので、よければ参考にしてみてください。
大型犬対応で評判のいいブリーダーパックのドッグフード15種
| 商品名 | 主原料 | タンパク質 | 脂質 | 水分 | カロリー （100gあたり） |
気がかりな原材料 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ネルソンズ 大型犬用 | チキン | 29%以上 | 9%以上 | 10%以下 | 341.7kcal | – |
| シュプレモ （成犬用） |
チキン（肉） | 24.0%以上 | 15.0%以上 | 10.0%以下 | 365kcal | タンパク加水分解物 |
| アーテミス フレッシュミックス （成犬用） |
フレッシュチキン | 23.0%以上 | 14.0%以上 | 10.0%以下 | 361.5kcal | – |
| INUMESHI フィースト （1歳以上 大型犬用） |
チキン | 25.0% | 14.0% | 8.0% | 377kcal | – |
| サイエンスダイエット （大型犬用 成犬用 チキン） |
トウモロコシ | 19.6%以上 | 12.8%以上 | 10.0%以下 | 368.2kcal | 動物性油脂 |
| ドッグランド （成犬用 大粒） |
穀物類 | 21.0% | 7.0% | 10.0% | 356kcal | 〜類 |
| アカナ （ライト＆フィットレシピ） |
新鮮鶏肉 | 35%以上 | 11%以上 | 12%以下 | 307.0kcal | – |
| ナチュラルチョイス （中型犬〜大型犬用 成犬用 ラム＆玄米） |
ラム（肉） | 22.0%以上 | 14.0%以上 | 10.0%以下 | 360kcal | タンパク加水分解物 |
| ロイヤルカナン （大型犬専用フード 成犬用） |
肉類 | 24.0%以上 | 15.0%以上 | 10.5%以下 | 398kcal | 動物性油脂、加水分解タンパク |
| ユーカヌバ （大型犬用 成犬用） |
肉類 | 21.0%以上 | 11.0%以上 | 9.0%以下 | 380kcal | 動物性脂肪 |
| カークランド （成犬用 ラム・ライス・ベジタブル） |
ラム | 23.0%以上 | 14.0%以上 | 10.0%以下 | 約365kcal | ラムミール、香料 |
| カナガン 大型犬用 | チキン生肉 | 34%以上 | 17%以上 | 10%以下 | 391kcal | – |
| ブラックウッド （1000） |
チキンミール | 23.5%以上 | 12.0%以上 | 10.0%以下 | 342.0kcal | – |
| アゼット （アレルギーケア ラム＆ポテト） |
ラムミール | 22.0%以上 | 12.0%以上 | 10.0%以下 | 約310.3kcal | – |
| ブラバンソンヌ （大型犬の成犬用 チキン） |
チキン | 24%以上 | 14%以上 | 9%以下 | 346kcal | – |
大型犬対応で評判のいい、ブリーダーパック（大容量サイズ）のある15種類のドッグフードの主原料、主要な成分値、気がかりな原材料が使われていないかを比較してみました！
順番に目を通していくと、穀物が主原料として使われているドッグフードがあることや、タンパク質含有量に物足りなさを感じるドッグフードがあることが分かりますね。
また、曖昧な原材料表記がされているドッグフードがあることや、香料を使って風味が整えられているドッグフードがあることも分かります。
なお、“タンパク加水分解物（加水分解タンパク）”は、使われているからといって必ずしも避けた方がいいもの、というわけではありません。
ただ、ここで取り上げたものについては、製造工程が補足されていないことが気になりました。
大型犬におすすめのブリーダーパックのドッグフード5選
これまでの内容を踏まえつつ、大型犬におすすめのブリーダーパック（大容量サイズ）のドッグフードを5種類紹介します。
なお、販売価格や原材料については、調査した時点の情報を参考にしています。
（※2025年12月に公式サイトとAmazonで確認）
ネルソンズ 大型犬用
※パッケージ画像は「全犬種用」のものです
ネルソンズには「全犬種用」と「大型犬用」の2種類があり、「大型犬用」は1袋10kgの大容量サイズのドライフードになっています。
（※「全犬種用」は全年齢対応、「大型犬用」は1歳以上用です）
そして、主原料として動物性タンパク源（チキン）を使用、品質・内容が曖昧な原材料は不使用、香料・着色料などの犬に必要のないものは不使用、という3つの条件を満たしています。
また、一辺が約15mmで噛みごたえのあるトライアングル型の粒になっているほか、高タンパク・低脂質でカロリーはやや控えめになっており、体の大きな大型犬向けに作られている、という意図をハッキリと感じ取れます。
それに加えて、公式サイトで導入されている定期コースを利用すると、1袋だけの購入でも15%の割引が、2袋以上のまとめ買いなら20%の割引が適用されることも嬉しいポイントです。
| 主原料 | チキン |
|---|---|
| 主な成分値 | タンパク質：29%以上 脂質：9%以上 水分：10%以下 カロリー：341.7kcal/100g |
| 対象 | 大型犬・成犬以上 |
| 粒サイズ | 一辺：約15mm 形状：トライアングル型 |
| 特長 | ・グルコサミン、コンドロイチン配合 ・大粒＆大容量サイズのドライフード |
| 通常購入時の価格 | 21,032円/10kg |
| 定期購入時の価格 （1袋あたり） |
1袋：17,877円（15%オフ） 2袋以上：16,825円（20%オフ） ※定期コースの回数縛りなし ※手続き期限は次回配送日の7日前まで |
| 100gあたりの価格 （2袋を定期購入時） |
約168円 |
| 1日あたりの餌代 （50kgの成犬を想定） |
約1,023円 |
ブラバンソンヌ 大型犬の成犬用 チキン
ブラバンソンヌは年齢や犬種（サイズ）、食の好みなどに合わせて選べるように、複数のドライタイプのドッグフードを取り揃えています。
この記事で取り上げている「大型犬の成犬用 チキン」は、本商品の内容量がブリーダーパックに相当する10kgになっており、割引価格で購入できる定期コースも導入されています。
また、適度にタンパク質と脂質を含みつつもカロリーはやや控えめで、円型で大粒サイズのドライフードということで、大型犬に配慮して成分バランスや粒サイズがきちんと調整されている印象を受けました。
それと、動物性タンパク源が鶏肉だけに限定されていることに加えて、グレインフリー（穀物不使用）のレシピを採用していることから、鶏肉以外の複数のタンパク源にアレルギーのある愛犬にも対応しやすいです。
| 主原料 | チキン |
|---|---|
| 主な成分値 | タンパク質：24%以上 脂質：14%以上 水分：9%以下 カロリー：346kcal/100g |
| 対象 | 中型犬～大型犬・成犬以上 |
| 粒サイズ | 直径：約14～15mm 形状：円型 |
| 特長 | ・動物性タンパク源が鶏肉のみ |
| 通常購入時の価格 | 330円/50g×3袋 15,400円/10kg |
| 定期購入時の価格 | 13,860円/10kg ※定期購入時は10%オフ |
| 100gあたりの価格 （10kgを定期購入時） |
約139円 |
| 1日あたりの餌代 （50kgの成犬を想定） |
約617円 |
カナガン 大型犬用
カナガンもブラバンソンヌと同じように、年齢や犬種（サイズ）などに配慮して、タンパク源の内容や成分バランスの傾向、粒サイズが違うドライタイプのドッグフードを取り揃えています。
基本的には2kgサイズのドライフードが中心ですが、ここで取り上げた「大型犬用」には12kgの大容量サイズもあり、直径が約24mmのハート型の粒と、かなり大粒になっています。
それに加えて、高タンパク・高脂質・高カロリーに調整されていることから、運動量が非常に多い活発な大型犬の成犬用としておすすめです。
また、グルコサミン・MSM・コンドロイチンが配合されていることも評価できます。
| 主原料 | チキン生肉 |
|---|---|
| 主な成分値 | タンパク質：34%以上 脂質：17%以上 水分：10%以下 カロリー：391kcal/100g |
| 対象 | 大型犬・全年齢 |
| 粒サイズ | 直径：約24mm 厚さ：約12mm 形状：ハート型 |
| 特長 | ・グレインフリー ・グルコサミン、MSM、コンドロイチン配合 |
| 通常購入時の価格 | 5,852円/2kg×1袋 28,028円/12kg×1袋 |
| 定期購入時の価格 （1袋あたり） |
＜2kgサイズ＞ 1袋：5,266円（10%オフ） 2～3袋：4,974円（15%オフ） 4袋以上：4,681円（20%オフ） ＜12kgサイズ＞ ※定期コースの回数縛りなし |
| 100gあたりの価格 （12kgを定期購入時） |
約187円 |
| 1日あたりの餌代 （50kgの成犬を想定） |
約841円 |
アカナ ライト＆フィットレシピ 成犬用
※パッケージ画像は「スモールブリードレシピ 成犬用」のものです
良質な動物性原材料が贅沢に使われていることに加えて、低GIの野菜と果物が使われている、高タンパク・低炭水化物のドッグフードのアカナ。
もちろん、品質・内容が不明瞭な原材料や、着色料などの犬に必要のないものは一切使われていません。
また、ブラバンソンヌやカナガン以上に豊富なドライフードがあり、この記事で取り上げている「ライト＆フィットレシピ」には、2kgと11.4kgの2サイズがあります。
主要な成分バランスについては、低脂質・低カロリーに調整されていることから、食欲旺盛でたくさんの量が食べたい成犬向け、という捉え方ができます。
| 主原料 | 新鮮鶏肉 |
|---|---|
| 主な成分値 | タンパク質：35%以上 脂質：11%以上 水分：12%以下 カロリー：307.0kcal/100g |
| 対象 | 大型犬・成犬以上 |
| 粒サイズ | 直径：約10～12mm 形状：円型 |
| 特長 | ・グレインフリー ・動物性原材料の割合が約6割 |
| 価格/内容量 | 5,236円/2kg 17,710円/11.4kg |
| 100gあたりの価格 （11.4kgの販売価格を参照） |
約155円 |
| 1日あたりの餌代 （50kgの成犬を想定） |
約699円 |
INUMESHI フィースト 1歳以上 大型犬用
※パッケージ画像は「フィースト ラム＆ライス 1歳以上 全犬種用」のものです
価格を重視した【バリュー】、犬種や年齢別のラインナップが豊富な【フィースト】、ワニ肉が主原料の【セベク】といった、コンセプトが違う3つのシリーズがあるINUMESHI。
この記事で取り上げている「フィースト 1歳以上 大型犬用」は、チキンが主原料として使われていることに加えて、小麦グルテンフリーのレシピを採用している大粒のドライフードです。
主要な成分バランスについては、適度にタンパク質を含みつつもカロリーはやや高めで、運動量が多めな大型犬の成犬や、少食の大型犬の成犬用としておすすめです。
そして、1袋15kgのブリーダーパックは1kgサイズと比べると、グラムあたりの価格が約3.3倍もお得になります。
| 主原料 | チキン |
|---|---|
| 主な成分値 | タンパク質：25.0% 脂質：14.0% 水分：8.0% カロリー：377kcal/100g |
| 対象 | 大型犬・成犬以上 |
| 粒サイズ | 直径：約20.5mm 厚さ：約9.5mm 形状：円型 |
| 特長 | ・小麦グルテンフリー ・食べ応えのある超大粒のドライフード |
| 価格/内容量 | 600円/200g 2,980円/1kg 5,980円/5kg 13,680円/15kg |
| 100gあたりの価格 （15kgの販売価格を参照） |
約91円 |
| 1日あたりの餌代 （50kgの成犬を想定） |
約424円 |
まとめ
ブリーダーパック（大容量サイズ）のドッグフードは、少量サイズと比べるとグラムあたりの価格がかなり安いことが多く、餌の消費量が多い大型犬の愛犬用としてぴったりです。
その一方で、動物性タンパク源が主原料として使われておらず、犬本来の食事内容に配慮されているとは言いづらいものや、曖昧な原材料表記がされているもの、必ずしも使う必要のない添加物が使われているものもあります。
また、大容量サイズと言っても大型犬向けの大粒サイズとは限りませんし、風味についてもドッグフードによって様々なので、これらの要素を事前にきちんと把握しておきましょう。
ここまで読み進めたところで、もしもまだ愛犬のドッグフード選びに迷っているなら、まずはネルソンズの「大型犬用」をお試ししてみることをおすすめします。
当サイトが大型犬の愛犬向けのブリーダーパックのドッグフードとして、ネルソンズの「大型犬用」をおすすめする理由は以下の通りです。
- 主原料として動物性タンパク源（チキン）を使用
- 品質・内容が曖昧な原材料は不使用
- 着色料などの犬に必要のないものは不使用
- 高タンパク・低脂質でカロリーはやや控えめ
- 定期コース利用で最大20%の割引が適用
まず言えることは、ネルソンズの「大型犬用」には主原料として良質な動物性タンパク源（チキン）が使われており、大型犬にとって大切な栄養素である動物性タンパク質を、しっかりと摂り入れられることです。
もちろん、品質・内容が曖昧な原材料や、着色料などの犬に必要のないものは一切使われていませんし、グレインフリー（穀物不使用）かつ、牛肉・大豆不使用のレシピを採用していることも見逃せません。
そして、高タンパク・低脂質でカロリーはやや控えめで、大粒で噛みごたえのあるトライアングル型のドライフードということで、適度に運動をする大型犬の成犬やシニア犬用としてぴったりです。
それに加えて、まとめ買い袋数に応じて最大20%の割引が適用される定期コースが導入されており、1袋（10kg）だけの購入でも15%の割引が適用され、通常価格21,032円のところを3,155円オフの17,877円で購入できることも嬉しいポイントです。
また、定期コースには特に継続回数の縛りはなく、次回配送予定日の7日前までに手続きすれば何回目からでも解約できます。
このことから、ネルソンズの「大型犬用」をお試しするなら、まずは定期コースで1袋だけ購入してみて、愛犬に合っているかどうかを確認しながら、定期コースを継続するか解約するかを検討するのがおすすめです。
