カナガンとロイヤルカナンドッグフードを4つの項目で比較・検証!

カナガンとロイヤルカナンは、「愛犬には品質面・安全性ともにきちんと配慮されたフードを与えたい」、と考えている愛犬家から注目を集め続けている海外産のドッグフードです。

ただ、2つのドッグフードは販売価格はもちろん、原材料の内容や成分バランスの傾向などの違いが多く、それらの違いを理解した上で愛犬に合ったフードを選んで挙げる必要があります。

そこでこの記事では、カナガンとロイヤルカナンを4つの項目で比較し、2つのドッグフードの違いをできるだけ分かりやすくまとめてみたので、ぜひ愛犬のドッグフード選びの参考にしてみてください。

カナガンとロイヤルカナンのラインナップの比較

商品名 ドライフード ウェットフード ミルク
カナガン 3種類 1種類 なし
ロイヤルカナン 79種類 7種類 1種類

まずはじめに、カナガンとロイヤルカナンのラインナップを比較してみました。

カナガンはドライフードが3種類、缶詰タイプのウェットフードが1種類というラインナップで、どれも犬種・年齢を問わない全犬種・全年齢対応の主食用ドッグフードです。

それに対して、ロイヤルカナンはドライフードが79種類、ウェットフードが7種類、子犬用ミルクが1種類と、非常に多くのラインナップがあります。

 

そして、ロイヤルカナンのフードは年齢や犬種、飼育環境や食の好みなどに配慮して、原材料の内容と成分バランスが調整されている・・・といった違いがあります。

ただ、ロイヤルカナンの全てのフードを取り上げるともの凄いボリュームになってしまうので、日本では(超)小型犬の飼育数が多いことを踏まえて、この記事では4種類の小型犬用ドライフードと、カナガンの各ドライフードを比較していくことにします。

カナガンとロイヤルカナンの原材料の比較

商品名 種類 主原料 動物性タンパク源 穀物 香料・着色料
カナガン チキン チキン生肉 鶏、卵 不使用(グレインフリー) 無添加
サーモン 生サーモン 不使用(グレインフリー) 無添加
デンタル 七面鳥生肉 七面鳥、鶏、卵 不使用(グレインフリー) 無添加
ロイヤルカナン ミニ インドア 子犬用 鶏、七面鳥、鴨 米、超高消化性小麦タンパク、コーン、コーンフラワー、コーングルテン 無添加
ミニ インドア 成犬用 鶏、七面鳥、鴨 米、コーン、超高消化性小麦タンパク 無添加
ミニ インドア シニア犬用 コーン 鶏、七面鳥、鴨 コーン、米、超高消化性小麦タンパク、コーンフラワー、コーングルテン 無添加
ミニ ライトウェイトケア 肉類 鶏、七面鳥、鴨 コーン、大麦、米、コーングルテン、コーンフラワー 無添加

それでは次に、カナガンの各ドライフードと、ロイヤルカナンの小型犬用ドライフード4種の原材料を比較していきましょう。

カナガンとロイヤルカナンの主原料の比較

それぞれのフードの主原料に目を通してみると、カナガンのドライフードはどれも肉・魚が主原料として使われており、動物性原材料の割合が全体の6割を占めています。

それに対して、ロイヤルカナンの3種類の室内飼いの小型犬用フードには穀物(米orコーン)が主原料として使われています。

ロイヤルカナンは「ミニ ライトウェイトケア」のように、肉・魚が主原料として使われているフードもありますが、全体的には穀物が主原料のドライフードがそれなりに多いです。

このことから、「愛犬には肉・魚が豊富に使われているフードを与えたい」と考えている場合には、カナガンをおすすめします。

カナガンとロイヤルカナンのタンパク源の比較

カナガンの動物性タンパク源はラインナップによって違い、「チキン」には鶏と卵が、「サーモン」には魚が、「デンタル」には七面鳥と鶏と卵が使われています。

ロイヤルカナンも動物性タンパク源はラインナップによって変わってきますが、鶏と七面鳥と鴨が使われているドライフードが多いです。

それ以外の動物性タンパク源が使われているフードもあるので、特定の動物性タンパク源にアレルギーのある愛犬のフードの切り替えを検討している場合には、肉・魚の種類に注目しておくといいでしょう。

もちろん、動物性タンパク源の違いは食いつきにも影響しますよ。

 

カナガンとロイヤルカナンのタンパク源の大きな違いとして挙げられるのは、カナガンはどれもグレインフリー(穀物不使用)のレシピを採用していることです。

対照的に、ロイヤルカナンは小麦が使われているドライフードが多いですが、穀物の中でも小麦は特にアレルギーの原因になりやすい傾向にあります。

そのため、食に敏感な愛犬のフードを探している場合にも、タンパク源の種類が少ないカナガンをおすすめしています。

香料・着色料や不明瞭な原材料の有無の比較

人工の香料・着色料といった添加物が使われているフードは少なくありませんが、カナガンとロイヤルカナンにはそれらの添加物は使われていません。

また、カナガンには内容が不明瞭な原材料は使われておらず、原材料一つ一つの名称がハッキリと書かれています。

ロイヤルカナンについても、原材料一覧にはほとんどの原材料が明記されていますが、しいて言うなら”動物性油脂”に何の動物の油が使われているか分からないことが気になりました。

カナガンとロイヤルカナンの成分の比較

商品名 種類 タンパク質
(以上)
脂質
(以上)
粗繊維
(以下)
水分
(以下)
エネルギー
(100gあたり)
カナガン チキン 29% 15% 5.25% 9% 376kcal
サーモン 30% 12% 4.75% 9% 370kcal
デンタル 30% 14% 5.75% 9% 370kcal
ロイヤルカナン ミニ インドア 子犬用 25.0% 16.0% 2.5% 10.5% 396kcal
ミニ インドア 成犬用 19.0% 12.0% 2.2% 10.5% 378kcal
ミニ インドア シニア犬用 22.0% 12.0% 2.4% 10.5% 383kcal
ミニ ライトウェイトケア 28.0% 9.0% 9.6% 10.5% 319kcal

続いては、カナガンの各ドライフードと、ロイヤルカナンの小型犬用ドライフード4種の主要な成分バランスの比較です。

ラインナップの比較の項目で説明した通り、カナガンはどれも全犬種・全年齢対応のドライフードで、一般的な全年齢対応の主食用ドライフードと比較すると、かなり高タンパクになっています。

そして、「チキン」については脂質とカロリーもやや高めです。

 

それに対して、ロイヤルカナンの室内飼いの小型犬用フードは、「子犬用/成犬用/シニア犬用」といったように、ライフステージ別に成分バランスが調整されています。

順番に数値を追っていくと、「子犬用」は「成犬用」よりも高タンパク・高脂質・高カロリーに、「シニア犬用」は「成犬用」よりもタンパク質とカロリーが高めに調整されています。

また、減量が必要な室内飼いの成犬用フードの「ミニ ライトウェイトケア」については、高タンパク・低脂質・低カロリーかつ繊維質が豊富に含まれています。

 

これらの特徴を踏まえた上で、カナガンとロイヤルカナンの主要な成分値を比較していくと、ロイヤルカナンよりもカナガンの方がタンパク質含有量が多いです。

脂質については「ミニ ライトウェイトケア」を除けば大きな差はなく、カロリーについてはカナガンよりもロイヤルカナン(子犬用/成犬用/シニア犬用)の方がやや高めです。

このことから、育ち盛りの子犬にはカナガン「チキン」かロイヤルカナン「子犬用」を、体重管理の必要のない成犬とシニア犬にはカナガンを、体重管理が必要な成犬にはロイヤルカナン「ミニ ライトウェイトケア」をおすすめします。

カナガンとロイヤルカナンの値段の比較

商品名 種類 通常購入時の価格 定期購入時の価格
(1袋あたり)
100gあたりの価格
カナガン チキン 5,038円/2kg 1袋:4,534円(10%オフ)
2〜4袋:4,282円(15%オフ)
5袋以上:4,030円(20%オフ)
※合計金額に応じて割引率が変動
約252〜202円
サーモン 5,038円/2kg 1袋:4,534円(10%オフ)
2〜4袋:4,282円(15%オフ)
5袋以上:4,030円(20%オフ)
※合計金額に応じて割引率が変動
約252〜202円
デンタル 5,852円/2kg 1袋:5,266円(10%オフ)
2〜3袋:4,974円(15%オフ)
4袋以上:4,681円(20%オフ)
※合計金額に応じて割引率が変動
約293〜234円
ロイヤルカナン ミニ インドア 子犬用 2,167円/800g
4,463円/2kg
8,213円/4kg
通常購入時と同じ 約271〜205円
ミニ インドア 成犬用 1,968円/800g
4,067円/2kg
7,456円/4kg
14,353円/8kg
通常購入時と同じ 約246〜179円
ミニ インドア シニア犬用 2,061円/800g
4,287円/2kg
6,954円/3.5kg
通常購入時と同じ 約258〜199円
ミニ ライトウェイトケア 2,364円/800g
4,881円/2kg
8,936円/4kg
17,229円/8kg
通常購入時と同じ 約296〜215円

成分の次は、カナガンの各ドライフードと、ロイヤルカナンの小型犬用ドライフード4種の値段を比較してみました。

カナガンとロイヤルカナンの内容量・販売価格

カナガンのドライフードの内容量はどれも2kgサイズだけで、「チキン」と「サーモン」は1袋5,038円で、「デンタル」は1袋5,852円で販売されています。

また、カナガンの公式サイトでは定期コースが導入されており、定期コースを利用すると合計金額に応じて【10%or15%or20%】の割引が適用されるようになっています。

それに対して、ロイヤルカナンのドライフードの内容量には【800g/2kg/3.5kg/8kg】などのバリエーションがあり、種類によってサイズや販売価格は様々です。

なお、ロイヤルカナンの公式通販サイトでも定期コースが導入されていますが、カナガンとは違って通常購入時と定期購入時の価格差はありません。

カナガンとロイヤルカナンのグラムあたりの値段

サイズ別の販売価格だけでは、カナガンとロイヤルカナンのコスパをいまいち比較しづらいと感じたので、100gあたりの値段も算出して表にまとめてみました。

グラムあたりの値段を見比べてみると、全体的にはロイヤルカナンの方が安い傾向にあるものの、そこまでの価格差がないことがよく分かりますね。

あえて言うなら、小型犬の愛犬たちを多頭飼いしていて容量の多い袋を購入したいという場合や、開封したドライフードはできるだけ早めに使い切りたいから少量サイズがいいという場合には、ロイヤルカナンの方が対応しやすいです。

こんな場合はカナガンがおすすめ

「愛犬には肉・魚が豊富に使われているフードを与えたい」と考えているなら、肉・魚の割合が全体の約6割を占めているカナガンをおすすめします。

また、食に敏感な愛犬にはグレインフリーのレシピを採用しており、動物性タンパク源の内容が違う3種類のドライフードがあるカナガンが合わせやすいです。

そして、カナガンの各ドライフードは高タンパクなことに加えて、脂質とカロリーも標準的〜やや高めになっており、それなりに運動をする愛犬用フードとして特におすすめです。

こんな場合はロイヤルカナンがおすすめ

種類によって内容量に違いがありますが、ロイヤルカナンのドライフードには様々な内容量のバリエーションがあり、多頭飼いしているなら大容量サイズを、早めに使い切りたいなら少量サイズを・・・といったように使い分けれることが強みです。

また、流通量が多いメジャーなブランドということもあり、うっかりフードを切らしてしまった時にも近場のお店で気軽に買える、ということも強みの一つと言えます。

ただ、主原料に穀物が使われているドライフードがそれなりに多いので、「肉・魚が主原料として使われているフードを与えたい」と考えているなら、タンパク源の種類と割合にも気を配っておきましょう。

まとめ

カナガンとロイヤルカナンは、どちらも品質面・安全性にこだわる愛犬家たちから注目を集め続けているドッグフードではありますが、原材料の内容や成分バランスの傾向にはかなりの違いがあります。

例えば、カナガンは肉・魚の割合が全体の約6割を占めているのに対して、ロイヤルカナンは肉・魚ではなく穀物が使われているドライフードがそれなりに多いです。

また、ロイヤルカナンの多くのドライフードには小麦が使われているのに対して、カナガンは小麦を含めた穀物が一切使われていない、グレインフリーのレシピを採用しているという違いもあります。

そして、カナガンとロイヤルカナンは販売価格と内容量も違うので、コスパ面や使い勝手のよさも踏まえてどちらかを選ぶといいでしょう。