
「愛犬には品質面・安全性ともにきちんと配慮されたフードを与えたいけど、かといって食いつきが悪いのは困る」
「愛犬に毎日与えるフードは、できるだけコスパのいいものを選びたい」
愛犬のドッグフードを選ぶにあたって、このような悩みを抱えている方は多いでしょう。
ここではドッグフードの選び方のポイントや、当サイトが調査した223種類のドッグフードをまとめているので、ぜひ愛犬のフード選びの参考にしてみてください。
ドッグフードの選び方について
まずはドッグフードを選ぶにあたって、最低限確認しておきたい7つの要素を挙げていきます。
なお、それぞれの要素を掘り下げた解説や、そのほかに確認しておきたい要素は以下の記事にまとめています。
目的に合ったフードかどうか
最初に確認しておきたいことは、目的(主食・おかず・おやつなど)に合ったフードかどうかということです。
主食として与える場合には「総合栄養食」と書かれているフード、もしくはFEDIAF(欧州ペットフード工業連合会)の栄養基準を満たしているフードを選ぶようにしましょう。
そのほかに「一般食」、「副食」、「栄養補完食」といったフードがありますが、どれも主食用としての基準は満たしていません。
一般食は手作り食のベースフードにしたり、副食は主食用フードにトッピングして与える・・・といった与え方が基本になります。
使い勝手のいい形状かどうか
ドッグフードの形状は大きく分けると「ドライフード」、「セミモイスト(半生)フード」、「ウェットフード」の3タイプです。
そして、ドライフードは水分量が10%程度でカリカリとした食感に、セミモイストフードは水分量が25〜35%程度でもっちり・ふわっとした食感に、ウェットフードは水分量が75%程度で生肉に近い食感になっています。
一般的には生肉の食感に近いウェットフードの食いつきがいい傾向にありますが、水分量が多いウェットフードはドライフードと比べるとコスパが悪いです。
そのため、基本は毎日の主食用フードにはドライフードを選び、ウェットフードはドライフードとローテーションして与えたり、トッピング用フードとして活用することをおすすめです。
肉・魚が主原料として使われているか
肉食傾向の雑食である犬にとって、肉・魚から摂り入れられる動物性タンパク質は大切な栄養素です。
その一方で、穀物が主原料として使われているフードは珍しくありませんが、犬は穀物に含まれている炭水化物の消化吸収が得意ではありません。
そして、穀物の割合が多い低タンパク・高炭水化物のフードは下痢や吐き戻し、涙やけの原因になりえます。
このことから特別な事情がない限りは、肉・魚が主原料として使われているフードを選んであげることをおすすめしています。
良質な原材料が使われているか
ドッグフードの中には”ミートミール”や”家禽ミール”といった動物性原材料が使われているものがありますが、どちらも具体的に何の動物の肉が使われているのかが分かりません。
また、人用の食肉としては出回らない“4Dミール(肉副産物)”が使われている可能性も否定できません。
対照的に、品質にこだわりのあるフードは”骨抜きチキン生肉”、”生サーモン”といったように原材料が明記されており、「人用の食品レベルの原材料を使用」といった補足がされていることがほとんどです。
ただ、ミートミールや家禽ミールが使われているフードでも、公式サイトやパッケージに品質と内容の補足がされていることがあるので、メーカーが公開している情報にはできる限り目を通しておくことをおすすめします。
不要な添加物が使われていないか
人工の酸化防止剤や香料・着色料といった添加物が使われているフードもありますが、これらの添加物はどれも必ずしも使う必要がないものです。
人工の酸化防止剤はフードの酸化を抑えるために使われるものの、天然由来のもので代用することができます。
香料は食いつきをよくする目的で使われますが、原材料そのものの香りを活かしてフードの嗜好性を高めることはできます。
着色料に関してはフードの見た目をよくするために使われますが、そもそもの問題として犬は食べ物の見た目では良し悪しを判断していないので、犬目線で考えれば着色料を使ってまでフードに色味をつける意味はありません。
愛犬の年齢に対応しているか
メーカーによっては「子犬(パピー)用」、「成犬用」、「シニア犬用」といったように、年齢(ライフステージ)別に成分バランスを調整したフードを販売しています。
一概には言えないものの、子犬用フードは育ち盛りの子犬に配慮して、成犬用フードよりも高タンパク・高脂質・高カロリーに調整されている傾向があります。
シニア犬用フードは歳をとって活動量が落ちたシニア犬に配慮して、成犬用フードよりも脂質とカロリーが控えめに調整されている傾向があるほか、関節に配慮した成分が強化されているものも少なくありません。
また、子犬からシニア犬までに与えられる「全成長段階用」というフードもあります。
愛犬のサイズに対応しているか
「(超)小型犬用」、「中型犬用」、「大型犬用」といったように、サイズ別のフードを販売しているメーカーもあります。
これも必ずしも当てはまるわけではありませんが、小型犬用は大型犬用と比べてタンパク質・脂質・カロリーが高めに、中型犬用は小型犬用と大型犬用の中間くらいの成分バランスに調整されている傾向があります。
また、ドライフードの場合は小型犬用は小粒サイズに、中型犬用は小粒〜中粒サイズに、大型犬用は中粒〜大粒サイズになっていることが多いです。
223種類のドッグフードを5つの項目で徹底評価!
当サイト「いぬらばっ!」では、ドッグフードを【原材料/成分/安全性/食いつき/コスパ】の5つの項目別に評価しています。
各項目は【1.0点/1.5点/2.0点/2.5点/3.0点/3.5点/4.0点/4.5点/5.0点】の9段階で点数をつけており、さらにそれぞれの項目の点数に基づいて【S/A/B/C/D/E】の6段階で総合的な評価をしています。
全ドッグフード一覧
総合評価 | 評価基準 |
---|---|
Sランク | 【原材料/成分/安全性/食いつき/コスパ】の5項目の平均が4.4点以上 |
Aランク | 【原材料/成分/安全性/食いつき/コスパ】の5項目の平均が4.0~4.3点 |
Bランク | 【原材料/成分/安全性/食いつき/コスパ】の5項目の平均が3.6~3.9点 |
Cランク | 【原材料/成分/安全性/食いつき/コスパ】の5項目の平均が3.2~3.5点 |
Dランク | 【原材料/成分/安全性/食いつき/コスパ】の5項目の平均が2.8~3.1点 |
Eランク | 【原材料/成分/安全性/食いつき/コスパ】の5項目の平均が2.7点以下 |
※ドッグフード名をクリックすると口コミや評価をまとめた記事に移動します。
5つの項目別の評価基準について
原材料の項目は「動物性原材料が主原料」、「良質な原材料を使用」、「グレインフリー(穀物不使用)のレシピを採用」という3つの条件を全て満たしている場合を満点としています。
そして、穀物が使われていたり、穀物・豆類・イモ類が主原料として使われている場合、品質・内容が不明瞭な原材料が使われている場合が減点対象です。
成分の項目は「子犬/成犬/シニア犬」のライフステージ別に評価をしており、タンパク質・脂質・カロリーの3つに焦点を当てて、子犬用としてはタンパク質含有量が控えめすぎれば減点、低脂質すぎれば減点、低カロリーすぎれば減点といったように点数をつけています。
また、明らかにタンパク質含有量が控えめすぎると感じるフードや、動物性タンパク源が主原料として使われていないフードは大きめの減点をしています。
安全性の項目は人工の酸化防止剤や香料・着色料など、必ずしも使う必要のない添加物が使われている場合が減点対象で、着色料が使われているフードに関しては大きめの減点をしています。
それと、原材料一覧に”動物性油脂(動物性脂肪)”と記載されており、添加されている酸化防止剤の種類が分からない場合や、”タンパク加水分解物(加水分解タンパク)”が使われており、製造工程についての補足がない場合も減点対象です。
食いつきの項目については、通販サイトやSNSで調査した口コミ・評判の比率をもとに評価しています。
「食いつきはいまいち」といった口コミ・評判が多ければ点数は下がりますが、そもそものレビュー件数が少なすぎるフードは食いつきの項目の評価はしていません。
コスパの項目は100gあたりの最安値をもとに評価しており、お試しサンプルがあるフードや初回購入割引、定期購入割引などの特典があるフードは加点しています。
なお、ドライフードの場合、基本的には2.0kg前後の価格を参考にしていますが、まとめ買いすることで価格が安くなり、1ヶ月程度で食べ切れる状態で販売されているフードについては、一番安く購入できる条件の価格で評価をしています。
犬種別のおすすめドッグフード
犬種別の特性を踏まえたドッグフードの選び方や、おすすめできる内容のドッグフードもまとめてみました。
犬種名をクリックすると、詳細に移動します。
ドッグフードに関するQ&A
ドッグフードに関するよくある質問を一覧にしてみました。
なお、項目は随時増量していきます。
プレミアムドッグフードでおすすめは?
「愛犬には品質面と安全性にきちんと配慮されたフードを与えたい」、と考えている愛犬家を中心に注目が集まっているプレミアムフード。
その一方で、「実はそのほかのドッグフードとの違いがいまいち分かっていない」、という愛犬家の声も少なくありません。
以下の記事ではプレミアムドッグフードの特徴や選び方、おすすめできる内容のプレミアムドッグフードを詳しくまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
市販で買えるドッグフードでおすすめは?
市販のドッグフードと言えば、自分の買い物ついでに気軽に買えることや、うっかり愛犬のフードを切らしてしまった時にもすぐに買い足せることが強みですよね。
その一方で、市販のドッグフードにあまり良くないイメージを持っている愛犬家も少なくありません。
以下の記事では市販で買えるドッグフードの選び方や、市販で買えるおすすめのドッグフードをまとめています。
ホームセンターで買えるドッグフードでおすすめは?
ホームセンターで売っているドッグフードは、大型犬や多頭飼い向けのお得な大容量サイズであったり、少量サイズでもそもそもの値段がかなり手に取りやすいものが多い傾向にあります。
ただ、愛犬のフードを選ぶにあたっては「値段だけでなく品質面・安全性にもこだわりたい」、と考えている方がほとんどでしょう。
以下の記事ではホームセンターで買えるドッグフードの選び方や、ホームセンターで買えるおすすめのドッグフードをまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
ドッグフードの賞味期限はいつまで?
ドッグフードは、「ドライ・セミモイスト(半生)・ウェット」といったタイプ別で、未開封・開封後の賞味期限が変わります。
また、パッケージには未開封時の賞味期限の目安が印字されていますが、メーカーによってはあまり見慣れない書き方がされており、うっかり読み間違えてしまわないよう気をつけないといけません。
以下の記事ではドッグフードのタイプ別の賞味期限の目安と、パッケージに印字されている賞味期限の見方を解説しています。
ドッグフードのタイプ別の保存方法は?
ドッグフードは空気に触れることで酸化が進行し、品質や風味が落ちていきます。
これは開封後に限った話ではなく、未開封の状態でもゆっくりと酸化が進行していくため、未開封の状態から保存場所にも気を使っておくべきです。
また、保存にあたっては湿気にも気をつけておかないといけません。
以下の記事ではドッグフードの保存方法をタイプ別に分けて解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
現在は何百種類ものドッグフードが販売されていますが、フードによって原材料の内容や成分バランスは様々です。
また、愛犬の餌代にいくらかけられるかによってフードの選択肢が変わってきますし、価格と品質が必ずしも比例するわけではないということも覚えておいてください。
そして、愛犬の年齢や体質、運動量や食事量によっても最適なフードは変わってきます。
一つだけ確かなことを挙げるとすれば、最終的にどのフードを買うのかを決めるのは愛犬ではなく飼い主である私たち人間ということです。
だからこそ、愛犬のことを第一に考えた上で自分自身も納得のいくフード選びを心がけたいところですね。